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男はつらいよ 寅次郎紙風船 : 二人の女優の名演が光る名作2013年09月01日 17:32

男はつらいよ 寅次郎紙風船
 消費増税どうなるのでしょうか。個人的には税率を上げた上で、無駄な事業を公務員の人件費共々削ってもらいたいところですが。では、本日紹介する作品は、日本の社会問題の蚊帳の外のいる主人公の恋愛物語が中心のこちらになります。
【題名】
男はつらいよ 寅次郎紙風船

【製作年】
1981年

【製作国】
日本

【ロケ地】
東京都葛飾区柴又、福岡県(秋月)朝倉、大分県(夜明)、静岡県(焼津市)

【マドンナ】
倉冨光枝(テキ屋仲間の女房):音無美紀子

【鑑賞手段】
DVD

【おすすめ度】
超おすすめ!!

【あらすじ】
 秋も深まってきた九州。気ままな旅暮らしの寅は、家出娘の愛子と知り合った。なかたか面白い彼女は、寅のバイに“サクラ”になったりして、二人は稼いだ。ある縁日。寅の向いで、あかぬけた三十女がバイをしている。光枝というその女は、寅のところにやって来ると「寅さんでしょ、主人から聞いてます」と話す。昔のテキ屋仲間、常三郎の女房だった。今、重い病に伏している亭主に代って仕事に出ているという。翌日、常三郎を見舞いに行った寅は、喜ぶ彼から「俺が死んだら、あいつを女房にしてやってくれ」と言われる。頷く寅は渡世人の末路に寂しさを感じ、光枝に何でも相談に乗ると手紙を残すと、まともな暮らしをしようと柴又に帰った。
あらすじの続きはこちらをクリック。 (MovieWalkerより引用)


【感想】
 この「男はつらいよ 寅次郎紙風船」は、日本映画界の至宝ともいえる「男はつらいよ」シリーズの第二十八作目となる作品です。主役の車寅次郎を演じるのは、このシリーズが代表作となる渥美清。レギュラー陣では、その妹であり博の妻となったさくら役には倍賞千恵子、第一作でさくらと結婚し夫となった諏訪博役には前田吟、博とさくらの子供である満男役には吉岡秀隆、おいちゃんこと車竜造役には下條正巳、竜造の嫁でおばちゃんこと車つね役には三崎千恵子、裏の印刷工場の経営者であるタコ社長こと桂梅太郎役には太宰久雄、柴又題経寺(柴又帝釈天)の住職である御前様役には笠智衆、題経寺の寺男である原公役には佐藤蛾次郎。準レギュラー・ゲスト陣では、本作のマドンナでテキ屋仲間の女房である倉冨光枝役に音無美紀子、家出娘の小田島愛子役に岸本加世子、満枝の旦那である倉富常三郎役に小沢昭一、愛子の兄である小田島健吉役に地井武男、寅次郎の同級生役で前田武彦、犬塚弘、東八郎。監督には、「おとうと」「武士の一分」など、数々の名作を世に送り届けた山田洋次がメガホンをとる。

 とても盛り沢山で、味わい深い作品でした。それは、マドンナ役の音無美紀子、フーテン娘を演じた岸本加世子、二人の女優がお互いに与えられた役を引き立てあいながら演じきったからでしょう。そして、二人の女優との渥美清の掛け合い、これが見事でしたねぇ。

 先ずは、マドンナである倉冨光枝を演じた音無美紀子、色っぽかったなぁ。セクシーともエロいとも違う、当時の彼女でないと出せない色気でした。そんな女房を自分が死んだら一緒になってくれと頼む寅のテキ屋仲間の常三郎。彼の気持ちはとても自分勝手、でも男なら理解できる人は多いのではないかな。そして、常三郎が亡くなって東京に出てきた光枝、これは明らかに寅さんを頼ってのこと。それは常三郎の遺言というだけではなく、彼女の本心でもあったはず。「病人の言うことだから…。」という寅さんの言葉を聞いた彼女の表情は、何とも悲しげで艶っぽかったなぁ。

 光枝と対極の位置にいるのが、岸本加世子演じる小田島愛子。今でも年齢の割りに可愛い岸本加世子ですが、本作における彼女ははまり役といってもよい魅力的なキャラでした。とにかく元気で、ふわふわしていて、楽天的な彼女は、まさにフーテン娘と呼ぶに相応しい存在だったなぁ。

 このように「男はつらいよ 寅次郎紙風船」は、音無美紀子と岸本加世子の好演が光るシリーズ中の名作の一本です。でも、寅さんはどうして光枝にあんな言葉を言ったのかなぁ。まあ、だから寅さんなんですけどね。では、本日はこの辺で 。,゚βyё(ノД`)ノシβyё゚,。 。


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スリザー : 2006年というより1986年的作品2013年09月03日 12:02

スリザー
 古き悪しき時代の自民党が、少しずつ姿を見せようとしていますね。他の選挙区の候補にマイナス票を投票できるシステムにすれば、こんなこともなくなるのでしょうが。ちなみに、本日紹介する作品は、映画製作の古き悪しき伝統が生かされたこちらになります。
【題名】
スリザー

【製作年】
2006年

【製作国】
アメリカ

【鑑賞手段】
DVD

【おすすめ度】
だめだめ!

【あらすじ】
 アメリカ南西部、謎の宇宙生命体が潜む隕石が落下した。警察署長のビル・パーディ(ネイサン・フィリオン)はその晩も自らパトロールに出ていた。一方、彼のかつての恋人スターラ(エリザベス・バンクス)は、街の有力者であるグラント(マイケル・ルーカー)と結婚生活を送っていたのだが、些細なことで喧嘩、グラントはスターラをひとり残し出かけてしまった。バーに立ち寄ったグラントは、昔の女友達ブレンダと再会する。酒を飲むうちに親密になっていく二人は、森を訪れ謎の物体を発見する。
あらすじの続きはこちらをクリック。 (MovieWalkerより引用)


【感想】
 この「スリザー」は、グロテスクな宇宙生命体“スリザー”に侵食される人間たちの恐怖を描くSFホラー映画です。警察署長のビル・パーディ役には、「スーパー!」のネイサン・フィリオン。ビルのかっての恋人であるスタラ・グラント役には、「崖っぷちの男」のエリザベス・バンクス。スタラの結婚相手で街の有力者でもあるグラント・グラント役には、「ジャンパー」のマイケル・ルーカー。監督・脚本は、「スーパー!」のジェームズ・ガン。

 本作の舞台は、鹿狩り前夜祭で盛り上げる何とも罰当たりな田舎町。そこに住む罰当たりな夫婦と嫁の妹。そして、罰当たりな町の住人。要は、彼らに神がとんでもない罰を与える映画です。しかし、何とも盛り上がりに欠けるつまらない作品でしたねぇ。

 盛り上がりに欠ける一番の原因は、あらすじのまずさでしょう。一応、本作のジャンルはSFホラーです。しかしながら、安っぽい夫婦愛とかっての青春ストーリーが変にちりばめられていて、観ている方はうんざりしちゃうのです。何とかしてよ、ジェームズ・ガン。

 主人公の警察署長ビル・パーディを演じたネイサン・フィリオンも、古臭い二枚目感全開でしたね。田舎町を意識してこんなことになったのかもしれませんが、20世紀の青春恋愛映画に出てきそうな臭さが”ぷんぷん”でした。

 その中で、映像だけはドイヒーではありませんでした。全体的に安っぽさは否めませんが、決めるところは決めていましたからね。でも、あんな芋虫君にやられるほど地球人はやわでないと思いますけど。

 このように「スリザー」は、作り手のセンスが古いのか、アメリカの田舎町が舞台だからこんななのか、よく分からないながらも古臭く感じる映画であることは間違いありません。ジェームズ・ガンは、以前紹介した「スーパー!」でも監督していただけに期待していたのですがだめだめでしたよ。では、本日はこの辺で バィバ━━ヾ(◎′Д`◎)ノ゛━━ィ★ 。


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ひまわりと子犬の7日間 : どんな動物にも生きてきた歴史がある。2013年09月05日 17:27

ひまわりと子犬の7日間
 オリンピック開催地、どこになるのでしょうか。しかしながら、最終候補地の三都市。いずれも、問題が多いですねぇ。この都市が良いではなくて、この都市がマシといった感じで選ばれるのでしょうか。まあ、東京が落選すれば、東京電力が第一級戦犯になるのは間違いないですね。では、本日紹介する作品は動物好きは堪らないこちらになります。
【題名】
ひまわりと子犬の7日間

【製作年】
2013年

【製作国】
日本

【ロケ地】
宮崎県宮崎市、日南市等

【鑑賞手段】
DVD

【おすすめ度】
おすすめ!

【あらすじ】
 ある冬の日、保健所に生まれて間もない子犬たちとその母犬が連れてこられる。母犬は近づく人があれば激しく吠え、子犬たちを命がけで守ろうとしていた。普段から殺処分される犬を一匹でも減らそうと里親探しに奔走する職員の神崎彰司(堺雅人)はこの様子を見て、この母犬と子犬の命を守ろうと決心する。殺処分までは7日間。このわずかな期間に、新たな飼い主を見つけて人のもとで暮らせる犬として譲渡できるようにするのは至難の業である。しかし神崎は母犬が子犬を愛する様子を見て、母犬はかつて人に大切にされていたのではないかと思う。神崎は妻を事故で亡くしており、命の尊さを知る娘からも母犬と子犬が一緒にいられるようお願いされる。神崎は規則を破り収容期間を延長。また太陽の下で暮らせるように母犬に「ひまわり」と名前をつけ、母犬の心をなんとか開かせようとするが、期限は刻一刻と迫っていた……。
あらすじの続きはこちらをクリック。 (MovieWalkerより引用)


【感想】
 この「ひまわりと子犬の7日間」は、宮崎県の中央動物保護管理所で起こった実話をもとに、犬の親子と管理所職員の絆を描いたドラマです。保健所職員の神崎彰司役には、「その夜の侍」の堺雅人。獣医の五十嵐美久役には、「阪急電車」の中谷美紀。彰司の母である神崎琴江役には、「」の吉行和子。彰司と同じく保健所職員の安岡役には、「その夜の侍」のでんでん。彰司の後輩職員である佐々木一也役には、「劇場版 きかんしゃトーマス ミスティアイランド レスキュー大作戦!!」の若林正恭。監督は、山田洋次監督作の共同脚本や助監督を務めてきた平松恵美子が務める。

 「どんな動物にも生きてきた歴史がある。」、そんな語りから始まる本作。犬を飼っている私も、彼女の歴史をほとんど意識したことはありません。例えば、ペットショップで売られている子犬や子猫たち、彼らや彼女たちだって親や兄弟と別れるという辛い歴史を経験してきているのです。それを思うと、しょっぱなから涙があふれて止まらなくなりました。そして、本作の主人公であるひまわりの歴史が紹介されます。ひまわりは、老夫婦の飼う犬が産んだ赤ちゃんの一匹。でも、ひまわりは兄弟の中で一番弱い存在。このままでは死んでしまうと思ったおばあちゃんが、ひまわりにミルクをやって育てたのです。そんな愛情一杯に育ったひまわりには、多くの苦難と別れが待っていました。この時点で、完全に号泣していましたよ。

 主人公の神崎彰司は、市が運営する動物園で働いていました。そこでは、動物を育て、動物の命を守る仕事をしていたのです。しかし、動物園が閉鎖され、今では保健所で動物を殺処分しているのです。それは、子供たちにも話せない辛い仕事。でも、彰司は一匹でも殺処分を減らそうと、保健所に来た犬や猫の里親探しに奔走しているのです。そんな中、ひまわりは生まれたばかりの子犬と一緒に、保健所にやってきたのです。ここで物語の冒頭で語られた「どんな動物にも生きてきた歴史がある。」という言葉が重みを感じさせるのです。ひまわりが人間を信用しないのも、子犬たちに愛情を注ぐのも、彼女の生きてきた歴史によるもの。この時点では、生涯観た映画の中でベスト10に入ると思われるほどの完璧ともいえるデキでした。

 そして、本作で使われている宮崎弁、これが何とも作品の空気感にマッチングしていました。宮崎で起きた実話を元にしているから宮崎が舞台になり、登場人物も宮崎弁をしゃべる。当たり前なのですが、堺雅人がしゃべる宮崎弁は何とも暖かく優しいひびきでしたねぇ。

 このように本作は、一見すると完璧な作品といえます。命の大切さや尊さ、子供だけでなく大人も観るべき素晴らしいテーマを扱った作品です。それでいて、感動の押し付けもなく、素直に作り手のメッセージが心に中に染み込んできます。でもなぁ、あのオチには少々びっくり。最終的に自分で引き取るなら、最初から大騒ぎするなよとツッコミをいれてしましました。でも、その場面を観ながら号泣してましたけど…。

 このように「ひまわりと子犬の7日間」は、動物好きの方だけでなく全ての方にお勧めできる感動の物語です。最後にツッコミ入れているのは、私が少々ひねくれ者なのかもしれないですね。では、本日はこの辺で (●´∀`)ノ・.。*βyёβyё゚,。 。


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キャプテンハーロック : そして、伝説は語り継がれる…。2013年09月07日 19:07

キャプテンハーロック
 NTTドコモが、ようやくIPhoneを発売するみたいですね。製品の良し悪しは別にして、領土問題や歴史問題で揉めている国の商品を主力に位置づけるのは、経営陣の傲慢さが現れていたような気がします。まあ、これでキャリアに関係なくIPhoneを選べる”自由”を日本国民は得たわけです。ちなみに、乗り込む時には「自由を求めて」と答えなければ、大変な目に会わされるアルカディア号が大暴れのこちらになります。
【題名】
キャプテンハーロック

【製作年】
2013年

【製作国】
日本

【鑑賞手段】
映画館

【おすすめ度】
おすすめ!

【あらすじ】
 人類が銀河の果てまで進出していた時代、戻るべき場所、地球への居住権を巡って紛争が起こっていた。そんな中、四隻のデス・シャドウ級宇宙戦艦がこの紛争の切札として建造され、その四番艦艦長にハーロック(声:小栗旬)が任命される。だがその大戦中に英雄と呼ばれていたハーロックは終戦ととともに姿を消してしまう……。やがて、艦首に巨大な髑髏を刻んだ海賊船を駆りながら現れたハーロック。宇宙海賊として地球連邦政府に叛旗を翻した彼は、全宇宙に追われる広域指名手配犯となっていた。
あらすじの続きはこちらをクリック。 (MovieWalkerより引用)


【感想】
 この「キャプテンハーロック」は、1978~79年にTV放送された松本零士原作の「宇宙海賊キャプテンハーロック」を、総製作費3000万ドルをかけて描いたフルCGアニメーションです。宇宙海賊戦艦アルカディア号の船長であるキャプテンハーロックの声優には、「宇宙兄弟」の小栗旬。キャプテンハーロックの暗殺を目的にアルカディア号に乗り込んだヤマの声優には、「東京公園」の三浦春馬。監督は、「スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン」の荒牧伸志。

 「キャプテンハーロック」、彼の名前だけは知ってましたよ。でも、原作も未読、TVアニメも全く観なかったですね。そんな私がキャプテンハーロックを始めて観たのは、昔大好きだった「銀河鉄道999」の劇場版でした。細かいことまで覚えてませんが、この時のキャプテンハーロックがかっこよかった記憶だけはあります。まあ、そんな感じですが、劇場での予告編が良かったので観に行ってきましたよ。

 少し調べてみると、原作やアニメとは随分と違った設定になっているようでした。でも、そのおかげですんなりと作品の中に引き込まれていきました。日本が製作するフル3DCGアニメは初見でしたが、ここまでの作品を作るなんて中々やりますよねぇ。

 とにかく、キャプテンハーロックがかっこよかった。小栗旬の声もサイコーにはまっていましたよ。彼がキャプテンハーロックの声優でないと、ここまでかっこよいと思えなかったのではないかな。アニメキャラなのに、若干オーラを感じましたからね。

 そして、あらすじがよく練られた面白いものになっていました。作品のテーマになっているものは、「自由」「友情」「愛情」「信頼」「自己犠牲」といった世界中の人々が共通して持てる普遍的なもの。だからこそ、観る者が熱くなれるんでしょうねぇ。この作品で世界に打って出る、製作陣の熱い想いが観る者にも伝わってきましたよ。

 このように「キャプテンハーロック」は、思い入れのない私が観ても、熱くなれる作品となっております。私の行った映画館ではガラガラでしたが、興業的に世界的成功を収めて欲しいところです。では、本日はこの辺で ☆・゚:*ヾ(●´゚∀゚`●)ノゞバイバイキ━ン*:゚・☆ 。


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アップサイドダウン 重力の恋人 : ちょっと斬新な恋愛物語2013年09月08日 15:03

アップサイドダウン 重力の恋人
 2020年度のオリンピック開催都市が、東京に決まりましたね。一時は、東京電力のせいで無理だと思っていましたが、良かったですよ。2020年度には、東日本大震災の被災地だけでなくバブル崩壊の復興もなされていると良いですが。では、本日紹介する作品はこちらになります。
【題名】
アップサイドダウン 重力の恋人

【製作年】
2012年

【製作国】
カナダ、フランス

【鑑賞手段】
映画館

【おすすめ度】
おすすめ!

【あらすじ】
 太陽系の惑星のひとつに、正反対に引力が働いている双子の惑星があった。この二つの星のうち、“上の世界”には富裕層が住み、貧困層の集まる“下の世界”から燃料を搾取しており、二つの世界の住人は互いの星との交流を禁じられていた。下の世界に住むアダム(ジム・スタージェス)は上の世界のエデン(キルスティン・ダンスト)と恋に落ち、荒れた丘で人知れず逢瀬を重ねていた。しかし警備隊に見つかり、逃げようとしたエデンは頭を強打し意識不明に。そして捕まったアダムは、上の世界と通じた罰として家を焼き払われる。それから10年後、ふとしたことからアダムはエデンが生きていることを知る。エデンに会うために、2つの世界を唯一繋ぐトランスワールド社へ入社し、命がけで上の世界に潜入するが……。
あらすじの続きはこちらをクリック。 (MovieWalkerより引用)


【感想】
 この「アップサイドダウン 重力の恋人」は、アルゼンチンの巨匠フェルナンド・E・ソラナスの息子フアン・ソラナス監督が描いたSFラブストーリーです。貧困層の住む「下の世界」のアダム・カーク役には、「クラウド アトラス」のジム・スタージェス。富裕層が暮らす「上の世界」のエデン・ムーア役には、「バチェロレッテ あの子が結婚するなんて! 」のキルステン・ダンスト。「上の世界」の住人だが何かとアダムの面倒を見るボブ・ボルショビッツ役には、「ハリー・ポッター」シリーズのティモシー・スポール。

 格差社会をテーマにした映画、本ブログでも何本か紹介しました。特に、ハリウッド作品に多いイメージがありますね。格差社会を描いた作品は、昔は社会派の映画、最近ではSFアクションが多いような気がします。それが、本作ではラブストーリー。な~んだ、お金持ちと貧乏人の恋愛物は、昔からど定番の一つですよね。ですが、本作が他の作品と一線を画しているのはこの格差を決める要因です。格差を決める一般的な要因としては、肌の色であったり、宗教であったり、経済力であったりします。それが、本作では何と”重力”。この着眼点は超新鮮。面白いことを考える奴がいますよねぇ。

 正直、あまり期待しないで観に行ったのですが、昨日紹介した「キャプテンハーロック」同様、なかなか面白い作品でした。貧困層の住む「下の世界」のアダム・カークと富裕層が暮らす「上の世界」のエデン・ムーアは、幼い頃から知り合い、やがて恋に落ちました。二人は、しゃべる言葉も肌の色も一緒。でも、どうにもならないような決定的な差が二人にはあるのです。それが、”重力”。これはもう、キリスト教原理主義のお金持ちと、イスラム教原理主義の貧乏人以上の差があります。しかも、「上の世界」の住人達は「下の世界」から石油を搾取し続けています。この部分は、本作の主題とは深く関係しないところですが、フアン・ソラナス監督のアメリカに対する不信感を感じる事ができましたよ。だから、カナダ、フランスの合作なのでしょうかね。

 映像的にも、”重力”を上手く活かした演出がなされていました。アダムが働く場所は、トランスワールド社の0階。そこは、「上の世界」と「下の世界」の接点。映像で観るとこんな感じ。
「上の世界」と「下の世界」の接点
 個人的には、この映像は新鮮でした。この”重力”が人間を区分する世界観は、終始徹底されていました。でも、フアン・ソラナス監督が上手いのは、この”重力”による区分を格差社会の象徴としてだけでなく美しいファンタジーとしての映像にも仕立てているところでした。フアン・ソラナス監督の次回作も期待できそうですね。

 但し、あらすじ自体は少々雑な印象を受けました。特に、終盤の展開は余りにも急でアダムとエデンに都合よすぎるものとなっていましたからね。他が良かっただけに、ここはちょっと残念。上映時間が長くなっても良いから、丁寧に進行させて欲しかったですね。

 このように「アップサイドダウン 重力の恋人」は、ユニークな着眼点が光るSFラブストーリーとなっております。男性・女性・中性の方、全てが楽しめる作品になっているのではないでしょうか。では、本日はこの辺で バイバイキ ━【Θ皿Θ】ノ~~━ン 。


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