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少年H : 何時観るの?「今でしょう!」2013年08月12日 11:41

少年H
 お盆休みの方、いかがお過ごしですか。私も今日からお盆休みとなりました。外へ出るとデブには危険な温度なので、家でまったりとしています。ちなみに、本日紹介する作品は、終戦記念日も近いこの時期に観るとよいこちらになります。
【題名】
少年H

【製作年】
2013年

【製作国】
日本

【鑑賞手段】
映画館

【おすすめ度】
ふつうだね

【あらすじ】
 昭和初期の神戸。Hこと妹尾肇(吉岡竜輝)は、好奇心に満ちた少年だった。洋服の仕立屋を営む父・盛夫(水谷豊)、優しい母・敏子(伊藤蘭)に温かく見守られながら、妹の好子(花田優里音)とともにのびのびと育った。幸せいっぱいに過ごす妹尾一家だったが、近所のうどん屋の兄ちゃん(小栗旬)が政治犯として逮捕されたり、召集されたおとこ姉ちゃん(早乙女太一)が脱走したりと、一家の周囲にも次第に戦争の足音が忍び寄ってきた。
あらすじの続きはこちらをクリック。 (MovieWalkerより引用)


【感想】
 この「少年H」は、妹尾河童が自身の少年時代を描いた同名小説を映画化した作品です。Hこと妹尾肇役には、映画初出演の吉岡竜輝。肇の父である妹尾盛夫役には、「HOME 愛しの座敷わらし」の水谷豊。母の妹尾敏子役には、「男はつらいよ 寅次郎かもめ歌」の伊藤蘭。監督は、「あなたへ」の降旗康男。

 日本人の戦争感って、どこか片手落ちのような気がします。それは、国家を破滅寸前まで追い込んだ太平洋戦争敗戦への原因追求が、しっかりとなされていなからだと思います。例えば、私の住む広島。ここで訴えられている平和は、あくまでも被害者目線で見た平和です。当時の広島は軍都であり、陸軍の施設が多数ありました。また、太平洋戦争末期に本土決戦が呼号されるようになりましたが、東京に第一総軍、広島に第二総軍を置かれるほどの軍都だったのです。つまり、当時の広島は、西日本の軍の中枢だったわけです。その軍都広島を壊滅させることはアメリカにとっても戦略上重要だったわけで、あの爆弾のターゲットになったことも頷けるというもの。少なくとも、広島でこのことを公の場で語る人を私は知りません。確かに、アメリカの行為は許されるものではありませんが…。

 そういった意味では、本作も片手落ちの印象が拭えない作品となっておりました。戦争を煽るマスコミ、それに熱狂する国民、太平洋戦争が始まったのは、軍部だけの責任ではないことが、全く触れられていないに等しいものでした。確かに、本作は少年Hの目線から見た物語です。しかしながら、敗戦後の大人たちの変わり様を、どこか冷めた目線で軽蔑のまなざしを持って見ています。そんな少年Hならばこそ、開戦前の国民の様を同様のまなざしで見て欲しかったなぁ。この辺りは、以前に紹介した「聯合艦隊司令長官 山本五十六 ―太平洋戦争70年目の真実―」の方が、よく描けていましたね。

 但し、片手落ちの戦争感を除いては、よく出来ている映画でした。学校でスパイ扱いされていた少年Hが、友人を許すシーンには胸が熱くなりましたよ。また、普段は大根役者だと感じている水谷豊、関西弁がそうさせるのか不明ですが、何時もの演技のような違和感を感じませんでした。それに、空襲のシーンも迫力があり、なかなかの映像に仕上がっていました。そして何よりも、戦前・戦中のホームドラマとして、見事に親子愛が描かれた作品だと思います。

 その原動力となったのは、少年Hこと妹尾肇を演じた吉岡竜輝の演技力。久々に、説得力のある子役を見ました。Fくんのようにならず、演技を磨いていって欲しいものです。

 このように「少年H」は、私と異なる歴史観を持つ方が観れば、とても感動できる作品かもしれません。作品自体に変なツッコミどころもなく、モスクワ映画祭で特別作品賞を受賞したもの頷けます。では、本日はこの辺で (o´∀`)ノ⌒【・.。*゚+.βyё☆βyё.+゚*。.・】 。


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□作品オフィシャルサイト 「少年H」 □監督 降旗康男□脚本 古沢良太□原作 妹尾河童□キャスト 水谷 豊、伊藤 蘭、吉岡竜輝、花田優里音、小栗 旬■鑑賞日 8月11日(日)■劇場 TOHOシネマズ川崎■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)<感想>  TO...

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戦争がいいとか悪いとか、戦争に反対だとかそうでないとか、そういう事ではなくて、
異なる価値観をどう持ち続けていくか、
自分の価値観が他と違った時にそれをどう主張していくのか、
世の中の価値観が全く変わってしまった時に、何を感じてどう対応していくのか、
そういう作品だと思いました。

その点で、少年Hとその父親は、ものの感じ方は同じでも対応の仕方が異なり、それは単に子どもと大人の違いなのか、保護される立場と家族に責任を持たねばならない者の違いなのか、

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ごく普通の人々が戦争の狂気によって変えられていく様が良く出てたと思う。再現された昭和前期の神戸の街並みが、空襲で壊されてしまう様も良く出来ている。
優しい父と敬虔なクリスチャンの母、好奇心旺盛な少年Hとその妹好子。戦争映画の見慣れた感はあるものの、どこにでもいる一家を通して伝わるこの虚しさと優しさ。
レコードを聴かせてくれる気さくなうどん屋のにいちゃんが思想犯だったり、映画館の映写技師のおとこねえちゃんが出征を苦に首を吊ったり、隣の普通の人々がある日どうなるかなんて誰もわからない。しかしそんな世の中でもまっすぐに力強く生きようとする家族には心打たれました。
水谷豊演じる父親は、単に優しいだけではなく柔軟な考えの持ち主で、よくある戦前の頑固一徹な父親像とは違った。柔らかな眼差しで子供たちを見守っているのだ。これが凄く良かった。
この時代に「H」というイニシャルをセーターに刺繍しちゃうなんて、いくらクリスチャンの母親でも凄い。そして母親の信仰心は、後半の食事のシーンでも試されているかのようだった。そんでもってH少年の主張は現実的で非常に共感できる。
あの戦争は何だったのか。少年の気持ちの矛先は全てそこへ向かう。そして父親が見せるものは弱さから柔らかさ。
気の強い眼差しで戦争のありがままを見つめる主人公H役の少年の好演が光る。けれど、さすがに15歳の役を演じるのは無理があったかな^;

【概略】
昭和初期の神戸。洋服の仕立て屋を営む父・盛夫と母・敏子の下で、好奇心旺盛に育つHこと肇と妹の好子。幸せに暮らしていた家族だったが、徐々に戦争の影が忍び寄る。

ドラマ